古茂田氏、自殺の衝撃!

 TVや新聞に「古茂田」の名前しか出ていなかったと言ってもいいだろう。国会内でのジアースリポートの発表と捏造疑惑の発表により、ここ最近政界における台風の目と化していた古茂田氏だったが、突然の議員辞職会見とその驚愕の内容、さらには自殺の知らせにより、その名前を知らない者はいないという状態になってしまった。

 古茂田氏の議員辞職発表も突然のことだった。古茂田氏は、あくまでジアースリポートが捏造だという話を否定していた。にもかかわらず、「国会を騒がせた責任を取って」辞職すると発表。もしジアースリポートが真実だというのであれば、離党しても議員辞職はせずに自らの主張を続けるほうが理にかなっていたのではないか? 議員辞職すれば、自ら「負け」を認めたことになるのではないか?

 それについて古茂田氏の事務所職員は「古茂田さんは、いつも私たちスタッフのことを気に懸けてくれていた。だけどご自宅に放火されるなど、例の発表以降脅迫が相次いでいたから、私たちに迷惑をかけないようにと辞職したのでは」と話す。また別の職員は「議員辞職のことは直前に知らされた。その時議員は、直接私たちに詫びと感謝の言葉を言いに来てくださったが、まさか自殺するとは……」と絶句する。

 古茂田氏は、なぜ自殺する必要があったのか?

 古茂田氏は記者会見で、ジアースリポート捏造説を否定。さらにジアースと名付けられたロボットについて「枝分かれした地球の存在を淘汰するため」「負けると地球は消滅」などと、にわかには信じがたい発言を次々と行った。

 「古茂田は『ジアースリポート』という『低俗小説』に頭をやられちまったんだ。それで現実と虚構の区別がつかなくなって、現実とおさらばすることにしたのさ」

 そのような辛辣な声も聞かれるが、そもそも一連の事件前は、堅物議員として党内でも有名だった古茂田氏が、なぜこのような行動を取ったのか。元が本物にしろ偽物にしろ、信じがたい内容であるジアースリポートを、どうして信じる気になったのか?

 まだ古茂田氏の遺書の類が発見されたという発表はなく、古茂田氏がどういうルートでジアースリポートを入手したのかも、現在は不明のままである。一部では、この混乱に収拾をつけるため、古茂田氏の元秘書を国会に召喚して証言を求めるべきだという声も出ており、当分「古茂田」の名前がTVや新聞から消えることはないであろう。