ORERA’S PEOPLE 牧野由依(声優・歌手)
「演じるキャラに性格が似てきたりしますね」
毎回、さまざまなエンタメジャンルで活躍する注目の人物にスポットを当てて、その魅力に迫っていくこのコーナー。 今回のゲストは、放送中のアニメ『風のスティグマ』『ぼくらの』に出演中の歌手兼声優の牧野由依ちゃん。 アーティストとしても活躍する彼女は、ピアニストとして岩井俊二監督作品のサウンドトラックで演奏した経歴の持ち主でもあります。音楽大学のピアノ科で学ぶ現役大学4年生の素顔に迫ります!
――今日はのんびりと外を散歩しながらの撮影になりました。
「ここのところ、あまり日中に散歩することがなくて(笑)。夜、母と一緒にコンビニに行ったりすることはあるんですけど、昼間歩くのは仕事の現場に行く時ぐらいですね。それも、結構いつも急いでいるから、散歩は本当に久しぶりで楽しかったです」
――声優という仕事柄、昼間はスタジオにこもっていますからね。
「そうですね(笑)。あとはレコーディングでも、結局スタジオにこもるのは一緒なので、なかなか外には出られないです。高校生の時から夏休みは家でピアノの練習をしていたりして、わりとこもってばかりでした(笑)」
――大学に入ってからアニメ『創聖のアクエリオン』のエンディングテーマで歌手活動を開始、そして『ツバサ・クロニクル』のヒロイン・サクラ役で声優デビュー。この時期に生活が一変したんじゃないですか?
「18歳から20歳にかけてが、すごい変化を経験しました。レコーディングは家で仮歌をとっていたとはいえ、こういう言い方が正しいのかはわからないですけど、スタジオで私が歌うためにいろんな人が動いてくれているという状況に、まず慣れなかったですね。アフレコでも、新人なのに椅子の真ん中に座っていいということを教えてもらったりして、でもそれが申し訳ない気持ちでいっぱいで、とにかく自分が中心になるということに初めは戸惑いがありましたね。ほんの数か月までは普通に大学に通う生活だったんですから! それが最初の年の夏過ぎくらいまでで、それ以降は反省の時期でした(笑)」
――反省をしつつも、その後は順調に来ているわけじゃないですか。
「おかげさまで、ですね。本当に。今、大変だなと思うのは移動の時間くらいですかね。どこでもドアがあったらいいのに! と思うことはありますけど(笑)、お仕事が同じ日に何本もあって大変、というのはないですね。ある意味、それを“慣れた”というのかもしれないです。慣れすぎても怖いんですけど(笑)」
――ところで、今まで演じた役で一番自分に近いのは?
「ないですね(笑)。というのは、自分がどういう性格なのか自体をいまいち認識していないんです。ひとつわかるのは、小心者だということくらい(笑)。なので、どれが一番近かったのかな? と思っても、あまり見つからないんですよね。ただ、今まで演じさせていただいた役で、共通している部分は何となくわかってきました。ちょっと暗い部分を持っている子が多いです。謎というか、表に見えてこない部分がある子が多いですね」
――逆に、演じることで、その度に新しい自分に気づく、みたいなことがある?
「もしかしたら、その時期によって性格が似てきたりというのはあるかもしれないです。『N・H・Kにようこそ!』の岬ちゃんを演じていたときは暗かったですね(笑)。基本となる部分はきっと変わってないんでしょうけど、染まっている部分が出てくるのかも。『ぼくらの』という作品では、妙にスタジオで明るかったりしました」
――『ぼくらの』ではアンコ(往住愛子)役で出演されていましたね。アンコを最後まで演じてみて、いかがでしたか?
「アンコちゃんは明るいままずっと行くのかなと思いきや、最後に大変なものが出てきてしまって、一波乱、二波乱がありました。カンジ君といい感じの雰囲気に――あ、シャレじゃないですよ(笑)――になったのはよかったです。カンジ君とのアドリブでのラブラブなトークっていうのがあったりして、そういうのは今まであまりやったことがなかったので、新鮮でした。アドリブの難しさというのもわかりましたね。肥やしにさせていただきました(笑)」
――放送中のアニメだと『風のスティグマ』にも出演中。
「翠鈴(ツォイリン)という女の子と、ラピスという女の子を演じています。翠鈴は主人公の和麻君の死んでしまった昔の彼女です。今期、死ぬ役多いですね(笑)。なので、登場するのは回想シーンで、この間は和麻と同棲していた頃の生活が描かれていて、楽しかったですね。ラブラブ加減は『ぼくらの』で勉強していたので、『任せて!』みたいな感じでした(笑)。ラピスは翠鈴を元にして作られた人形で、感情のないところからちょっとずつ取り戻していくという意味では、サクラちゃんと似ているかもしれないですね。ただ、悪役の側にいるので、逆に自分の意思を持ち始めるのはかわいそうだと思うんですけどね……」
――この秋からは『スケッチブック〜full color’s〜』に出演決定。さらに『ツバサ』の新作OVAも決定しました。
「この間『スケッチブック』の原作本をスターバックスで読んでたんですけど、ひとりでクスッと笑っちゃいました。ゲラゲラではなく、クスっていうのがこの作品の魅力なのかなと思います。4コマ漫画がアニメーションになると、どういうふうに膨らんでいくのかというのも、楽しみなところです。『ツバサ』は、母ともちょっと話していたんですけど、TVシリーズの収録が始まったのが大学1年生の時だったので、今度のOVAが発売される頃に、同時に大学卒業になるんですよね。大学生活を『ツバサ』とともに過ごしたのかと思うと、感慨深いものがあります。OVAもすごく楽しみにしています!」
――では、最後に『ORERA』の読者へのメッセージをお願いします。
「ブログを毎日更新するようになったので、なるべく早い情報を皆さんにご報告できるように書いていきたいなと思っているので、動向をチェックしていただければなと思います。あと、『ぼくらの』では私の死に目に会ってあげてください(笑)」
PROFILE
●まきの・ゆい/1986年1月19日生まれ。東京都出身。サンミュージック出版所属。
これまでの主な出演作は『ツバサ・クロニクル』サクラ役、『ゼーガペイン』メイウー役、『N・H・Kにようこそ!』中原岬役など。アーティストとしてシングル4枚、アルバム1枚をリリース。
公式HP『ゆいとゆかいな仲間たち』 http://www.sunmusic.org/yui_makino/top.html
公式ブログ『由依の小部屋 秘密のささやき』 http://blog.livedoor.jp/yuimakino_blog/
「演じるキャラに性格が似てきたりしますね」
毎回、さまざまなエンタメジャンルで活躍する注目の人物にスポットを当てて、その魅力に迫っていくこのコーナー。 今回のゲストは、放送中のアニメ『風のスティグマ』『ぼくらの』に出演中の歌手兼声優の牧野由依ちゃん。 アーティストとしても活躍する彼女は、ピアニストとして岩井俊二監督作品のサウンドトラックで演奏した経歴の持ち主でもあります。音楽大学のピアノ科で学ぶ現役大学4年生の素顔に迫ります!
――今日はのんびりと外を散歩しながらの撮影になりました。
「ここのところ、あまり日中に散歩することがなくて(笑)。夜、母と一緒にコンビニに行ったりすることはあるんですけど、昼間歩くのは仕事の現場に行く時ぐらいですね。それも、結構いつも急いでいるから、散歩は本当に久しぶりで楽しかったです」
――声優という仕事柄、昼間はスタジオにこもっていますからね。
「そうですね(笑)。あとはレコーディングでも、結局スタジオにこもるのは一緒なので、なかなか外には出られないです。高校生の時から夏休みは家でピアノの練習をしていたりして、わりとこもってばかりでした(笑)」
――大学に入ってからアニメ『創聖のアクエリオン』のエンディングテーマで歌手活動を開始、そして『ツバサ・クロニクル』のヒロイン・サクラ役で声優デビュー。この時期に生活が一変したんじゃないですか?
「18歳から20歳にかけてが、すごい変化を経験しました。レコーディングは家で仮歌をとっていたとはいえ、こういう言い方が正しいのかはわからないですけど、スタジオで私が歌うためにいろんな人が動いてくれているという状況に、まず慣れなかったですね。アフレコでも、新人なのに椅子の真ん中に座っていいということを教えてもらったりして、でもそれが申し訳ない気持ちでいっぱいで、とにかく自分が中心になるということに初めは戸惑いがありましたね。ほんの数か月までは普通に大学に通う生活だったんですから! それが最初の年の夏過ぎくらいまでで、それ以降は反省の時期でした(笑)」
――反省をしつつも、その後は順調に来ているわけじゃないですか。
「おかげさまで、ですね。本当に。今、大変だなと思うのは移動の時間くらいですかね。どこでもドアがあったらいいのに! と思うことはありますけど(笑)、お仕事が同じ日に何本もあって大変、というのはないですね。ある意味、それを“慣れた”というのかもしれないです。慣れすぎても怖いんですけど(笑)」
――ところで、今まで演じた役で一番自分に近いのは?
「ないですね(笑)。というのは、自分がどういう性格なのか自体をいまいち認識していないんです。ひとつわかるのは、小心者だということくらい(笑)。なので、どれが一番近かったのかな? と思っても、あまり見つからないんですよね。ただ、今まで演じさせていただいた役で、共通している部分は何となくわかってきました。ちょっと暗い部分を持っている子が多いです。謎というか、表に見えてこない部分がある子が多いですね」
――逆に、演じることで、その度に新しい自分に気づく、みたいなことがある?
「もしかしたら、その時期によって性格が似てきたりというのはあるかもしれないです。『N・H・Kにようこそ!』の岬ちゃんを演じていたときは暗かったですね(笑)。基本となる部分はきっと変わってないんでしょうけど、染まっている部分が出てくるのかも。『ぼくらの』という作品では、妙にスタジオで明るかったりしました」
――『ぼくらの』ではアンコ(往住愛子)役で出演されていましたね。アンコを最後まで演じてみて、いかがでしたか?
「アンコちゃんは明るいままずっと行くのかなと思いきや、最後に大変なものが出てきてしまって、一波乱、二波乱がありました。カンジ君といい感じの雰囲気に――あ、シャレじゃないですよ(笑)――になったのはよかったです。カンジ君とのアドリブでのラブラブなトークっていうのがあったりして、そういうのは今まであまりやったことがなかったので、新鮮でした。アドリブの難しさというのもわかりましたね。肥やしにさせていただきました(笑)」
――放送中のアニメだと『風のスティグマ』にも出演中。
「翠鈴(ツォイリン)という女の子と、ラピスという女の子を演じています。翠鈴は主人公の和麻君の死んでしまった昔の彼女です。今期、死ぬ役多いですね(笑)。なので、登場するのは回想シーンで、この間は和麻と同棲していた頃の生活が描かれていて、楽しかったですね。ラブラブ加減は『ぼくらの』で勉強していたので、『任せて!』みたいな感じでした(笑)。ラピスは翠鈴を元にして作られた人形で、感情のないところからちょっとずつ取り戻していくという意味では、サクラちゃんと似ているかもしれないですね。ただ、悪役の側にいるので、逆に自分の意思を持ち始めるのはかわいそうだと思うんですけどね……」
――この秋からは『スケッチブック〜full color’s〜』に出演決定。さらに『ツバサ』の新作OVAも決定しました。
「この間『スケッチブック』の原作本をスターバックスで読んでたんですけど、ひとりでクスッと笑っちゃいました。ゲラゲラではなく、クスっていうのがこの作品の魅力なのかなと思います。4コマ漫画がアニメーションになると、どういうふうに膨らんでいくのかというのも、楽しみなところです。『ツバサ』は、母ともちょっと話していたんですけど、TVシリーズの収録が始まったのが大学1年生の時だったので、今度のOVAが発売される頃に、同時に大学卒業になるんですよね。大学生活を『ツバサ』とともに過ごしたのかと思うと、感慨深いものがあります。OVAもすごく楽しみにしています!」
――では、最後に『ORERA』の読者へのメッセージをお願いします。
「ブログを毎日更新するようになったので、なるべく早い情報を皆さんにご報告できるように書いていきたいなと思っているので、動向をチェックしていただければなと思います。あと、『ぼくらの』では私の死に目に会ってあげてください(笑)」
PROFILE
●まきの・ゆい/1986年1月19日生まれ。東京都出身。サンミュージック出版所属。
これまでの主な出演作は『ツバサ・クロニクル』サクラ役、『ゼーガペイン』メイウー役、『N・H・Kにようこそ!』中原岬役など。アーティストとしてシングル4枚、アルバム1枚をリリース。
公式HP『ゆいとゆかいな仲間たち』 http://www.sunmusic.org/yui_makino/top.html
公式ブログ『由依の小部屋 秘密のささやき』 http://blog.livedoor.jp/yuimakino_blog/
(C)2007 鬼頭莫宏・小学館/イズミプロジェクト
注)このサイトはアニメ版「ぼくらの」のプロモーションサイトです。
協力:小学館 月刊コミックIKKI編集部
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