ORERA’S PEOPLE 阿澄佳奈(声優)
「小さい頃はあまり人前でしゃべる子ではなかったです」


毎回、さまざまなエンタメジャンルで活躍する注目の人物にスポットを当てて、その魅力に迫っていくこのコーナー。

 今回のゲストは、アニメ『ひだまりスケッチ』の主人公・ゆの役で一躍ブレイクした声優の阿澄佳奈ちゃん。そのキュートなルックスと、ほんわかした声で繰り広げられるトークには、本誌編集部員も思わず癒されてしまいました!


――撮影お疲れ様でした!
「いやあ、撮影は本当にいつまでたっても慣れなくて、顔がこわばっちゃって……。でも、今日はいつもと違う雰囲気で楽しかったです。皆さんの腕のおかげで、きれいに撮っていただけました(笑)」

――今日の写真が表紙をビシッと飾るわけですよ。
「ねえ(笑)。まさか、この雑誌の表紙を飾れるとは思わなかったので、本当に恐縮でございます(笑)。声優としてはまだまだペーペーなので、日々いっぱいいっぱいなんですけどね。今はいろいろな経験をさせていただいているところで、新しいことだらけです」

――現在レギュラー出演中のアニメも、いろいろありますよね。
「ちょっと前までは『ひだまりスケッチ』で主役の“ゆの”ちゃんをやらせていただいてました。初のアニメレギュラーだったんですけど、本当に温かい現場に恵まれて、だいぶアフレコに慣れることが出来た気がします。『天元突破グレンラガン』では元気で言葉遣いが乱暴な、三姉妹の末っ子役です。これも力の入っている作品で、プレッシャーもあるんですけど楽しく演じさせていただいてますね。『ぼくらの』という作品では、宇白可奈ちゃんという女の子を演じさせていただいています」

――お! 名前が同じですね。
「そうなんですよ! オーディションでは他の役も受けさせていただいたんですが、可奈ちゃんに決まって「おっ!?」って思いました(笑)。この子はおとなしくて口数が少ないので、なかなかセリフがなくてちょっと寂しかったりもします」

――佳奈ちゃんと可奈ちゃんで、名前以外に共通するところってあります?
「うーん……、小さい時の私は、可奈ちゃんに似ていたかもしれないですね。人見知りも激しかったし、あまり人前でしゃべる子ではなかったんですよ。自分からシャキシャキ動いていくタイプではないところも、似ているなあと思いますね。うん、うん」

――そんなおとなしい子が、なんで今みたいなお仕事をしているんだろう?(笑)
「そうですよね? 積極的に表に出たいというタイプではなかったんですけどね。中学校の時に生徒会に入って、やっと表に出てきたという感じですね。表に、って(笑)」

――全校生徒の前でしゃべったりしていたわけですよね。
「そうです、そうです! 私は副会長だったので、全校集会の司会をすることになったりして……。
でも、どこかにこういうお仕事への憧れはあったんだと思います。で、高校の時にオーディションで合格してラジオのパーソナリティを始めたんですよね。それから声優になりたいなということで「東京に行きたいです!」と親に行ったら「とりあえず大学は出なさい」と言われて、短大で保育科に通いました。2番目の夢として保育士というのがあったので。
その後、ご縁がいろいろあって声優のほうに来ているので、だから声優としては本当にまだ勉強中です!」

――ああでも、佳奈ちゃんなら保育士も似合いそうだよね。
「実習とか楽しかったですね。だから、どっちに転んでもおかしくなかったのかな?」

――声優兼保育士なんてどう? 子供の前で自分の演じたキャラの声をやるとか……。
「あはは! 楽しそう(笑)。でも、保育士はすごい重労働で、朝から晩まで大変なんですよ。短大の時の友達で保育士をしている人も多いんですけど、ホント大変そうです。声優と一緒には出来ないなあ……」

――では、最後に『ORERA』読者へのメッセージをお願いします。
「今はまだ本当に駆け出しの駆け出しだと私は思っているので、これから一歩一歩大事にして頑張っていきたいなと思っています。声を届けられる場所も増えてきているので、もしよければ聴いていただいて「おもしろいな、こいつ」と思っていただけたら、応援してくださるとありがたいです。是非暖かい目で見守ってやってください。よろしくお願いします!」


PROFILE
●あすみ・かな/8月12日生まれ。福岡県出身。ボイス&ハート所属。
 現在放送中のテレビアニメ『ぼくらの』『天元突破グレンラガン』に出演中。
 本人ブログ『阿澄日和』は、http://playlog.jp/asumikana/blog/